礒田研究室
主要研究テーマ

マメ科作物とワタの葉の調位運動
様々な植物種が太陽光線に反応して一日のうち葉身角度を変化させる運動を行うことが、古くはダーウィンより広く知られています.特にマメ科植物では広く認められている現象です.日本ではマメ科作物のこの運動のことを調位運動といわれています.調位運動は太陽光線に対する動き方により2つの側面を持っています.太陽光線に対して水平になろうとする運動(Paraheliotropic movementー光を避けようとする運動)と太陽光線に対して垂直になろうとする運動(Diaheliotropic movementー光を受けようとする運動)です.葉の調位運動は水分条件と密接な関係があり、水分利用効率を高め、乾燥条件に適応するための機能として働いていることが報告されています.そこで、作物生産に大きく関係する群落条件下での葉の調位運動の意義について、水分利用効率、生産性の向上ならびに環境への適応機構の面から検討しています.また、ワタも葉の運動を行いますが、その動きはマメ科作物とは異なり、常に太陽光線に対し垂直になろうとする運動を行っています.ダイズと比較することにより、それぞれの作物の環境に対する適応戦略を光合成速度、蒸散速度、受光量などの生理的形質より解明しようとしています.
ダイズ
乾燥条件下でのダイズの一日の葉の動き(矢印が太陽光線の方向),昼間は葉が立ち上がり、太陽光線と平行になろうとしている
ラッカセイ
一日の葉の動き(矢印が太陽光線の方向)
ワタ
ワタの葉の一日の動き(矢印が太陽光線の方向),ダイズやラッカセイとは違い一日中太陽を追いかけている)

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千葉大学大学院園芸学研究科
E-mail : isoda@    
礒田昭弘
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